鈴木路幸さん。 「すーちゃん」の愛称で呼ばれて18年仙太郎窯で働いていらっしゃいます。 仙太郎窯アートサロンの受付けなどもしている、そんな“すーちゃん“に、仙太郎窯の普段使いのうつわの中から、おすすめ作品を紹介していただきました。 |
デザインも使い手にやさしいうつわ
紅・鼠志野十草文輪花皿
使い勝手がものすごく良いです。 重さはどうですか? 適当な重さだと思います。よく重たいと言われますが、多分、磁器のものと比べると、だと思います。 |
志野唐草文輪花鉢
これも使い勝手が良いと思います。深さもあるので、汁気のあるものやサラダを盛っても良いかもしれません。 |
志野春秋汲出
この汲出は、お茶の色が映えると思います。どのくらいお茶が出ているかも判りやすいです。小ぶりで持ちやすいし、土ものなので、お茶が冷めづらいです。 |
仙太郎窯ではこれら鈴木さんご紹介の作品以外にも贈り物用やお家使いに合わせた作品を多数、頒布会等を通してお値打ちに販売して見えます。
干支陶額 |
志野春秋うつわ揃(お中元) |
仙太郎窯 桃山うつわ揃 |
桃山うつわ揃(お歳暮・お年賀) |
ありがとうございました。続いて、仙太郎窯の作品とは直接関係ないですが、鈴木さんについて色々伺っていいですか?
手間暇かけた全て手作りのうつわ
仙太郎窯の作品はとても高価なものが多いですが、お値段についてはどうお考えですか?
そんなに高くないと思います。実際、手間暇かけてるんで。。。全ての釉薬や、志野焼で色を出すための化粧土は、うちで全部作ったものです。絵付けも全部手描きで、志野焼は、ガス窯で50時間かけて焼いてるんです。その手間暇だけを考えるとそんなに高くはないと思ってます。
鈴木さんが、来館された方のご案内もするのですか?
そうです。お客様には、ぜひ一個一個手にとって見て欲しいですね。全て手作りなので、色・形・絵がそれぞれ微妙に違うのがわかると思います。そういうのも見て下さいとお話しています。
作家の一点ものと普段使いのうつわの違い - 化粧土
生地の土、そのものが違います。作家のものは山から採ってきた百草土という、土味のある粘り気のないさくい土を使っています。焼き方によって、土そのものからピンク色を出します。茶碗全部がピンク色になるんです。仙太郎窯の作品は、ピンク色になる土を白土の生地の上にかける。だから化粧土という言い方をしているんです。水、化粧土をはじく撥水剤というので絵を描いて、色の出すところ、出さないところという細工をして、複雑な模様を描いています。
土をかけるんですね!
作家物は、土全体から出てくるピンク色なので、全体から優しい色になって、作家物としては良いですけど、仙太郎窯の食器を作るには土が無いし、穴窯で焼けないので、量産ものとしてはこういう形の作り方になるんです。それでも山から採ってきた土には変わりないんですよ。
丁寧な仕事を心がける
最後に、鈴木さんの今後の抱負を教えて下さい。
同じ形でろくろをひくだとか、同じ形でなるべくきれいに線を出すとか、当たり前の仕事を丁寧にしていこうと思います。
ありがとうございました。真摯に仕事に取り組まれている鈴木さんに色々教えていただきました。
是非、あなたも仙太郎窯へ足をお運びいただき、直接うつわを手にとって、自分だけのうつわを探してみてはいかがでしょうか。